【レジリエンス⑥】あなたは子離れできていますか?
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レジリエンスについての記事第6回目です。
(参考)
今回は、第3回で紹介したレジリエンスを育む4つのステップのうちの3つ目、「役割を意識させる」ためのポイントについて紹介していきます。
目次
まずは、子供の得意分野と興味に目を向ける
あなたはお子さんの得意なこと、興味のあることについて知っていますか?
役割を意識させるためには、子供の得意分野と興味を知っていなければいけません。
なぜなら、子供ができていることや好きなことから役割を任せた方がうまくいくからです。
まずは、普段の様子を見つめなおし、改めてお子さんが得意なことは何なのか?好きなことは何なのか?ということを考えてみてください。
おもちゃをいつもきれいに並べて遊んでいたら、靴を揃えたり片付けをしたりする役割が向いているかもしれません。
水を使った遊びが好きなら、食器洗いのお手伝いができるかもしれません。
お子さんの興味や関心に目を向けると、そこから役割につなげるヒントがたくさん見つかるはずです。
「この程度なら別に・・・。」と適当に流してしまわず、少しでもピンときた姿は積極的に生かしていきましょう。
子供が自ら選択する環境づくりを!
過去に、子供の自立を促す6つの方法いう記事でも取り上げましたが、子育てでは子供が自ら選択できる環境を作ってあげることが大切です。
子供は、自分の意思が反映されることを知ると、その喜びを知り、家庭内で意思決定できるという役割を意識するようになります。
まずは、日常的なシーンから始めて構いません。
こんな言い争いをしていては何も生まれません。
そうではなく、子供に選ばせるのです。
このように子供自身に選ばせることで自己形成へとつなげていくのです。
自分で選んだという責任感をもたせることが大切なのです。
親離れと子離れ、どちらも大切
最近の親子関係を見ていて思うのは、意外なほど「子離れできていない」親が多いということです。
親離れできていない子供は昔と今ではそれほど変わらないように感じていますが、我が子を大切に思うあまりに子離れができていない親が増えているようです。
どのようにすれば、親離れ、そして、子離れがスムーズにできるのでしょうか?
私はよく舞台をイメージして考えてもらっています。
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お子さんが小さいうちは、親も同じステージに上がり、一緒の役を演じてあげるサポーターの役割を担います。
親の姿を見てまねをしながら、たくさん助けてもらって日常の生活やルールを身に付けていく段階です。
この段階ではまだお客さんの前に立つことはできませんね。
幼児期に入ったころから、親は舞台袖でカンニングペーパーを出すADのような役割に変わっていきます。
お子さんが困っている時には選択肢を示したり、次の行動を促したりしてサポートをします。
お子さんは保護者の手を借りることで舞台(外の世界)に上がり、サポートを受けながら自分を表現します。
小学校に入るころから卒業までの間に、親の役割は大きく変化します。
ADのようにカンニングペーパーを出すのではなく、舞台が始まる前に演出や内容を確認する立場になり、舞台が始まったらあとはお子さんに任せる段階へと進んでいきます。
お子さんは舞台に何度も上がって経験を積むことで、自己形成をしていき、自信を深めていくのです。
このように、それぞれの子供の発達段階を踏まえながら親の役割を変えていくことを意識することが必要です。
いつまでも横にべったり、は確かにかわいいかもしれませんが我が子の成長には良い影響を与えません。
保護者には、お子さんを信じて温かく送り出す強さも必要なのです。
家事分担から役割意識を育む
役割意識を育むためにおすすめなのが家事の分担です。
どのような家事を任せるのか決める際に、いくつかポイントがあります。
・お子さんの興味・関心に合ったもの
・お子さんの希望に近いもの
・いつでもできるもの(時間や場所・道具の制限が少ない)
・やり方が複雑でないもの
なお、時間や場所・道具の制限がある例を挙げると、衣類の漂白などは特定の条件や道具が必要となり難しいと考えられます。
ただ、新聞を取ってくることやゴミ出しなどについては、ある程度制限はあるものの、決まった時間に決まった場所というやり方が単純で簡単なお手伝いなので、取り入れても問題ないといえます。
上記のポイントを満たした家事の例として、カーテンの開け閉め、洗濯物を畳む、食べ終わった食器を片付ける、カーペットをコロコロで掃除する、みんなの靴を揃える、などが挙げられます。
まずは簡単なお手伝いから始めて、少しずつ本格的な家事分担へと移っていくのがいいでしょう。
その際も、お子さんの興味・関心に合わせること、お子さんの希望を聞くことは忘れずに行ってください。
長所を言葉にすることは常に意識!
大人は短所についてはすぐ言葉にするくせに、長所はなかなか言葉にしてあげません。
(もちろん私もそういうところがあるので日々反省しています・・・)
「あなたは不器用なんだから・・・」
「いっつも起きるのが遅いんだから・・・」
「すぐ汚すんだから・・・」
何かにつけて短所を言葉にしてしまうのです。
しかし、それを繰り返すうちに、子供は自らにレッテルを貼り、「ぼくは不器用だから細かい作業はできないんだ。」と自信を失ってしまいます。
子供は自分で自己評価をしているようで、実は親の言葉をそのまま自己評価として認識しているだけなのです。
逆に、普段から長所を言葉にしてみると子供はみるみる自信を深めていきます。
「いつも行動が早いわね」
「元気いっぱいだね」
「みんなを明るくしてくれるね」
「丁寧にやってくれているね」
こうした長所を言葉にしてあげることで、子供は自分の強みを認識し、自信へとつなげていくのです。
長所をすぐに言葉で出せるようになるには練習が必要です。
日頃から、人の良いところを見つけ、心の中で「〇〇がいいね」というように心がけましょう。
もちろん、実際に相手に伝えることも素晴らしいですよ。
役割意識を育むことで自己を形成させる
役割を意識させることで自己存在感や自己有能感といった、自分が家庭や社会のなかで役に立っているという実感を育んでいきます。
そうすることで、自分に対して自信をもつことができるようになり、それが折れても再び立ち上がるしなやかな心へとつながっていくのです。
役割を意識させるステップを通して子供の自信を育み、親子のコミュニケーションも増やしていきましょう。
(あとがき)
テレビやアプリのゲームは悪いことではありませんが、やりすぎるとそれだけで時間が過ぎてしまうので注意が必要です。
気分転換の趣味としては尊重していいものですが、それだけに没頭してしまうというのは避けるようにしましょう。
どうしてもゲームに熱中していて深刻な状態の場合は以下の記事も参考にしてみてください。
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