レジリエンスを育む4つのステップとは?

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ここまで2回に渡って記事にしているレジリエンス。

(過去記事)

第1回 レジリエンスの概要

第2回 レジリエンスの高い人に共通する3要素

 

今回は、実際にどのようにレジリエンスを高めていけばよいのか、4つのステップを紹介します。

 

焦らず、ステップ1から順を追って取り組んでいくことで、必ずレジリエンスを高めることができます。

 

今回は、それぞれのステップの概要を説明します。

詳しい内容はまた別記事で取り上げますが、まずはこの4つのステップを理解しておいてくださいね。

ステップ①生活習慣を整える

まずは、何よりも生活習慣を整えることが大切です。

 

バランスの取れた食事と十分な睡眠。そして心の充足。

これらを基本としつつ、身の回りの整理整頓など、基礎的・基本的な生活習慣を整えるところから始めてください。

 

我が家は大丈夫・・・と思っていても、意外なところに落とし穴があるものです。

 

まずはお母さん、お父さんとの関係から見直してみましょう。

お子さんにとって、ご家庭は本当に安心した環境になっていますか?

 

「家庭は心のガソリンスタンド」とよく言われます。

 

外の世界で一生懸命がんばってきたお子さんの心を癒す場でなくてはなりません。

 

心を整え、体を整え、そして片付けや整理整頓、予定の確認といった生活習慣の手続きを身に付けることからレジリエンスを高める旅は始まるのです。

 

【関連記事】生活習慣を確立させる3本の柱

 

ステップ②助けてもらって成功体験を積む

安心できる環境、生活習慣の確立ができたら次は他者とのかかわりです。

 

とは言っても、ここでは複雑な関係ではなく、「まわりの人から助けてもらうことで成功体験を積む」ことが目的です。

まわりの人とは、家族でも先生でも友達でも構いません。

とにかく、「できないことでも力を借りることでうまくいく」ということを実感させることが大切です。

 

 

「失敗は成功のもと」という言葉がありますよね。

確かに素晴らしい言葉なのですが、この言葉が通用するのはすでにレジリエンスがある程度育っている人の場合です。

 

これから育てていこうという場合には、可能な限り失敗経験を減らしていけるように工夫しましょう。

特に、発達障害の特性をもつお子さんは、失敗から学ぶことが難しい傾向にあります。

 

どんどん手助けをして、共に成功の喜びを分かち合う、という気持ちで取り組まれるとよいでしょう。

そして、少しずつ手助けの量を減らしていき、最終的には自分一人でできるようにすればよいのです。

 

一緒に取り組みながら成功体験を積んでいくことで、

 

・成功したことによる喜びを感じ、物事に対して意欲的になる

・まわりの人に頼ればうまくいく

 

ということを学び取っていくことができます。

 

この2つは、まさにレジリエンスの高い「しなやかな心」に直結する大切な要素になるので、焦らずじっくりと取り組んでいくようにしましょう。

 

また、手助けをしても失敗してしまうこともあると思います。

そういったときは、責めたり無理に振り返ったりすることをせず、別の課題に切り替えるなど軽く受け流すくらいの気持ちで臨んであげるのがいいでしょう。

 

【関連記事】「失敗は成功の元」ではありません。

 

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ステップ③自分の役割を意識させる

他者とのかかわりがもてるようになったら、今度は自分に目を向けさせます。

 

自分のなかで得意なことと苦手なことを理解させ、自分の力が発揮できるような役割を意識させていきましょう。

このとき、何から何まで親が決めてしまうのではなく、ある程度選択肢を提示したら子供に選ばせることも大切なステップです。

 

「うちの子の長所なんて・・・。」

と悩まれる方もいらっしゃるかもしれません。

 

親というのはどうしてもマイナスな面を見がちになるところがあるのでそれも仕方ないでしょう。

そんな方におすすめなのが、短所から長所を探すことです。

 

しばしば、人の長所と短所は表裏一体であると言われています。

例えば、非常に細かいことにこだわるA君は、電車が時間通りにこないとパニックになってしまうけれど、何か作業をしている時にはとっても丁寧で大人顔負けの精巧な技術で仕上げられる、といったような感じです。

 

捉え方や場面によって長所と短所は変わります。

もしお子さんの困ったところばかりが目に付く場合、それがどのような場面や状況であれば長所になるのか考えてみましょう。

 

そして、それが生かせるような場面でその役割を担うよう、お子さんと確認していけばよいのです。

 

 

 

ここで、ある小学校の例を紹介しましょう。

3年生のB君は、朝学校に1番につかないと許せないこだわりがあり、他の子供より1時間も早く学校に来ていました。

そんなに早く学校に来てもやることもないので、教室の中を自由に遊びまわり散らかすことも多々あり困っていました。

担任の先生や親が何度言っても聞かず、勝手に飛び出していってしまう始末です。

 

そこで、担任の先生はB君にこういいました。

「朝はなかなか起きられない人もいるなかで、B君はいつも1番に来ることができるのは素晴らしい長所だね。教室に1番に来る、ということはその教室の番人みたいものだ。そんなB君の長所を生かしてお願いしたいことがあるんだ。これからは、1番に来たらみんなが気持ちよく教室に入ってこられるように準備を整えてあげていてほしい。できるところだけで構わない。ぜひ、B君の長所が生きることを楽しみにしているよ。」

 

次の日、先生が教室をのぞくと、B君は教室の掃除をしたり、カーテンと窓を開けて空気の入れ替えをしたりと一生懸命に自分の役割を全うしていたそうです。

 

 

 

ぜひ、目の前のお子さんの長所を生かした役割はないか、ということを一緒に考えてみてあげてください。

 

また、家庭内で役割をもたせることも重要です。

 

力持ちだからゴミ出し当番、細かいところまで良く見てくれるからお風呂掃除当番、などなんでも構いません。

一つ、長所の言葉を付け足して役割を任せることで、子供の気持ちをぐっと髙めることができます。

 

興味や関心、長所などを意識しながらいくつかの選択肢を提示し、子供に選ばせるとよいでしょう。

 

【関連記事】あなたは子離れできていますか?

 

 

ステップ④サポートを活用する

いよいよ最後のステップです。

 

ちなみに、ステップ①は必ず必要な段階ですが、それ以降についてはお子さんの様子に応じて同時進行したり重点的に行ったりしていくものになります。

 

目の前のお子さんを一番しっかりと見つめているのは親です。

その時のお子さんの様子を見ながら、一番あった手立てを考えてみてください。

 

さて、最後のステップですが、最後は自ら他者との関係を築いていくことが課題です。

 

ステップ②は、まわりの手助けを受けながら成功体験を積む、という段階でした。

ステップ④は、自分からまわりに働きかけて課題を乗り越えたり、気持ちを切り替えるための場所や材料を提供してもらったりする段階になっています。

 

例えば、クラスの中で相性のよさそうな子を自分の力で探し、自分から関係を築きに行ったり、気持ちのコントロールが難しい時には、自分でクールダウンを実践したりすることなどが挙げられます。

 

このステップまで登っていくことができれば、例え落ち込むことあっても再び立ち直ることができる、レジリエンスの高いしなやかな心が育っているといえます。

 

このステップ④で身に付ける力は、そのまま社会に出て仕事をするときにも役立つ力です。

 

ある程度安定して取り組めるようすが見られるようになったら、家庭や学校だけでなく、地域や他のコミュニティなど、様々な場面で取り組んでみるのがいいでしょう。

 

ぜひ、このステップまで到達することを目指して、一緒に取り組んでみてください。

 

【関連記事】子供の心を守るサポートとは?

 

焦らず、自分のペースが大切

レジリエンスを髙めるための4つのステップを示しましたが、一つだけ、忘れてはならない大切なことがあります。

 

それは、自分のペースで進んでいくこと。

 

焦って無理やり進めても、実はまだ次のステップに行く段階になく、困ってしまうことがあります。

 

これは競争ではありません。

 

将来のお子さんの自立を目指して、じっくりと取り組んでいけばよいのです。

 

一つ一つ、できた喜びをかみしめながら取り組んでいってくださいね。

 

きっと、毎日が発見と喜びの連続に変わっていきますよ。

 

(あとがき)

あっという間に11月が終わろうとしていますね。
紅葉をゆっくりと眺めている時間がとても好きです。

秋は、落ち葉アートなんかに取り組んでみると楽しいかもしれませんね。

ぜひ、お休みの日は家族で落ち葉拾いをして、さかなや動物など、思い思いの形を葉っぱで作ってみてください。

 

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