この冬挑戦!家庭でできる問題解決学習2選!②
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前回の記事では、家庭で問題解決能力を伸ばすことのできる題材として、「料理」と「旅行」を紹介し、そのうち「料理」について詳しく説明しました。
今日の記事では、もう1つの題材である「旅行」をテーマに、家庭で問題解決能力を伸ばす方法について紹介していきます。
目次
日帰りでも宿泊でもOK
「旅行」と聞くと、何か特別なところへいったりお金や時間をかけてやらなければならないと思ってしまう方もいるかもしれません。
ですが、宿泊を伴うような大掛かりな旅行でなくても全く問題はありません。
むしろ、最初は日帰りの「お出かけ」くらいの方が子供が取り組みやすいのでおすすめです。
ここまで読んでいただいてお気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、お出かけ、もしくは旅行の計画をお子さんに立ててもらうのです。
何時に出発してどこを回って(遊んで)、どこでご飯を食べて、その次は・・・
というように、家族みんなが楽しめるような計画を立てさせるのです。
「そんなことできるの?」と思われるかもしれませんが、家族とのお出かけとなると子供は目を輝かせて頑張りますよ。
具体的な方法を確認しながら取り組んでみてください。
課題:伊豆の1泊2日旅行の計画を立てる(出発地:東京)
料理と同じように例を挙げながら確認してみましょう。
今回は、伊豆に1泊2日の旅行という例で考えてみます。
料理よりも、計画が大切になるので、難易度がグッとあがりますよ。
計画を立てる(Plan)
旅行は料理よりも考えなければいけないことがたくさんあります。
必要に応じてインターネットやスマートフォンのアプリなどを活用しながら情報を仕入れ、計画に盛り込んでいきましょう。
今回の場合、宿泊を伴うので宿探しから始めます。
計画のスポンサーである家族に宿泊の予算を尋ね、その範囲内で収まるような宿を探します。
家族の意見(温泉付きがいい、できるだけ近いところがいい、海の目の前がいい、など)を踏まえ、適していると思う宿を1つ選びます。
1つに決められない場合は、3つ程度に候補を絞って家族で話し合うのもいいでしょう。
宿が決まったら次は周辺を中心に観光やレジャー施設をピックアップ。
動物園やテーマパークなど、いくつか目星をつけておきましょう。
次に、それらの候補地を回るのに必要な時間を大まかに見積もります。
具体的には、1つのテーマパークで2時間~長くて半日程度を見積もるといいでしょう。
合わせて、自宅から宿周辺までの所要時間も調べておきましょう。
これは、スマートフォンのカーナビアプリやグーグルマップですぐに調べることができます。
宿泊施設、レジャースポットの候補、宿までの所要時間が調べられたら実際にスケジューリングをしていきます。
ちなみに、頭の中だけで考えるのは難しいので、ここまでで調べた情報は印刷したりメモにしたりして残しておくことをおすすめします。
大体の宿はチェックインが15時前後ですから、そのあたりに宿に到着することを考えて、逆算して予定を組んでいきます。
スケジューリング例
(希望)
温泉がある宿泊施設に泊まりたい。(予算1泊2万円/人)
動物園と水族館で遊びたい。
夜は、紅葉がライトアップされている公園があるので、そこに紅葉を見に行きたい。
(調べて分かったこと)
紅葉のライトアップをしている公園の近くに温泉付きの宿(1泊1万5千円/人)があった。⇒家族の意見を聞き、決定。
家から宿泊施設までは車で約3時間。
宿泊施設から動物園までは約30分。
水族館は、家と宿泊施設の途中にある。
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動物園は結構大きいので、3時間は滞在したい。
公園までは徒歩で約10分。
(スケジュール)
<1日目>
08:00 家を出発
11:00 動物園に到着
お昼ご飯を動物園で済ませつつ観光
14:30 動物園出発
15:00 宿泊施設チェックイン
温泉であたたまる
17:30 夕食
19:00 公園へ散歩
19:45 宿泊施設へ戻る
家族団らんの時間を過ごす
21:30 就寝
<2日目>
07:00 起床
07:30 朝食
温泉につかる
10:00 チェックアウト
11:00 水族館到着
お昼ご飯をすませる
15:00 水族館出発
17:00 帰宅
いかがでしょうか。
これは実際に子供が作ったスケジュールです。
必要な情報を調べて活用することで、子供でもこれだけの旅程を組むことができるのです。
家族みんなが大喜びのとてもいい旅行になったそうです。
実際に出かける(Do)
スケジュールを立てることができたら実際にその日程にそって出かけてみましょう。
しかし、旅行にトラブルはつきもの。
計画の時点でアクシデントが起きた時のことまで考えることができているとパーフェクトですね。
実際に旅行に行ったらとにかく楽しむことが大切。
子供にとって、親との時間は宝物です。
自分が計画した旅行ならなおさら思い出深いものになるはず。
普段はなかなか見ることができないお子さんの姿をしっかりと目に焼き付けてください。
張り切ってガイド役までやってくれるなら、頼もしいに限りですね。
旅行の振り返りをする(Check)
帰ってきたら旅行の思い出を振り返りましょう。
できるだけ早い方がいいですが、帰宅日は疲れていてすぐ寝てしまうかもしれないので、1~2日後でも構いません。
とにかく楽しかったこと、計画の良かったことをたくさん伝えるようにしましょう。
料理同様、どうしても改善点を伝えたい場合は、1つに絞って簡潔に伝えるようにしましょう。
その時には、「○○があると次はもっと楽しくなりそうだね。」と前向きな希望がもてるような言葉かけをしてくださいね。
具体的なできごとを挙げながら、たくさん褒めることで、自己有能感、自己存在感が育まれ、自己を肯定する土台ができあがっていくのです。
また次の旅行の計画を立ててもらう(Action)
今回の旅行が無事終了したら、また時期を見て次の計画を立ててもらいましょう。
その時には、今回の経験を踏まえてさらに磨きのかかった計画が生まれてくるはずです。
料理同様、PDCAサイクルの流れで取り組むことで、お子さんの思考力・判断力・表現力がどんどんと育っていきます。
慣れてきたら、パソコンなども使って日程表を作ってみるのもいいでしょう。
少しずつステップアップしていくことで、社会に出たときに役立つスキルも一緒に身に付けることができるようになります。
まとめ:家庭で生きる力を育むことが大切!
家庭で行う問題解決学習には良いところがたくさんあります。
その中でも一番は、今目の前で起こっているリアルな問題に対処することができることです。
目の前の問題に対して、すぐ動き、すぐフィードバックが得られることで、子供たちは多くの刺激を受けます。
そして、それが次の学びのスパイラルを生み出していくのです。
ご両親が計画した旅行や作った料理は確かに完璧に近いかもしれません。
ですが、お子さんの将来の活躍を見通して、不器用ながらもほほえましい旅行や料理もたまにはいいと思いませんか?
ぜひ試してみてください。
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