この冬挑戦!家庭でできる問題解決学習2選!①
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思考力・判断力・表現力や問題解決能力を伸ばす、ということが教育のキーワードになって久しいですね。
今求められている「生きる力」の中核をなす要素が上記の力になっています。
問題解決能力とは一般に、学校で課題に取り組む中で培っていくもの、というイメージが強いのですが、実はこれらの力は家庭生活において育んでいくことができる力でもあります。
それは、家庭生活はリアルな課題に直面する機会がたくさんあるからです。
今まで何となく見過ごしていた家事や生活の中に、子供の力を伸ばすヒントが隠れています。
今までの生活を見直して、家庭でお子さんの問題解決能力を伸ばしていきませんか?
目次
”料理”と”旅行”で問題解決能力を伸ばす
お子さんの問題解決能力を育むのにピッタリなものが2つあります。
それは、「料理」と「旅行」です。
もちろん、他の家事や行事でも問題解決能力を伸ばすことはできますが、これら2つはその中でも特に課題が分かりやすく、また振り返りもしやすいので、問題解決能力を伸ばすためにピッタリなのです。
「問題解決学習」という言葉を聞くと、なんとなく堅いイメージをもってしまうかもしれませんが、何も特別なことをする必要はありません。
「考えて、やってみて、振り返る、そしてまた挑戦する」要はこれを繰り返していくことで、子供の生きる力は育まれていくのです。
第1弾は「料理」について取り上げます。
具体的な方法を例を確認しながら見ていきましょう。
料理:土曜日のお昼ご飯を作ろう
平日のお昼ご飯は給食、それ以外は親の作ったご飯を食べることがほとんどだと思います。
たまには土曜日のお昼にお子さんに手作り料理を作ってもらってみるのもいいかと思います。
特に、「○○が食べたい!」と言った時はチャンスです。
すでに動機づけができているので、「挑戦してみよう」という雰囲気になりやすいです。
料理でどのように問題解決学習に取り組むか見ていきましょう。
課題「オムライス3人前を作る」
今回は例として、土曜日のお昼に大好きなオムライスを家族3人分作る、という課題にチャレンジしてみます。
計画を立てる(Plan)
まずは計画を立てましょう。
この時、紙などに書き出せば分かりやすいですが、会話しながら頭の中で考えるだけでもOKです。
家庭で行うときは、できる限り手軽にできた方がいいので、ハードルを下げて軽い気持ちで取り組みましょう。
オムライスを作るためには、
・必要な材料とその量
・必要な道具
・調理の仕方(切り方、工程、時間など)
これらのことを調べる必要があります。
今の時代、インターネットですぐに調べることができるので、レシピ自体はすぐ発見できるでしょう。
いくつかのレシピを見比べて、一番好みのものを選んだり、必要な人数分に換算したりする計算をしたりすることで、得た情報を活用する力が身に付きます。
買い物に行く(Do①)
必要な材料が分かったら実際に買い物に行ってみましょう。
いざスーパーなどに行くと、レシピでは簡単に書いてあった「とり肉」が「ムネ肉」や「もも肉」など、実にいろいろな種類で販売されていることが分かります。
その中で、必要なものを、必要なだけ、適切な価格で買うことは意外と難しいものです。
大は小をかねる、といっても余らせて腐らせてしまっては元も子もありませんよね。
何g入りを買えばいいのか、野菜は1個なのかカットされたものにするのかなど、考えることはたくさんあります。
実は、この材料を買うという行為だけでも、考えて選択し、判断し、行動する力が育っていくのです。
必要なだけ、というのも生きていくうえで大切なポイントなのです。
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材料の下準備をする(Do②)
材料がそろったらいよいよ調理を行っていきますが、そのための準備が必要ですね。
この段階では、材料を切ったり必要な道具を準備したりと、実際に調理を行うために必要なものをそろえていきます。
玉ねぎのみじん切りができるかどうか、調理に使うフライパンはどのサイズがいいかなど、より具体的な判断と選択、そして実践を行っていく段階になります。
作り方が分かっても実際にそれをできるかどうかは別問題です。
調理のポイントを確認しながら手際よくできるかどうか、試行錯誤を繰り返して取り組んでいく過程で子供は学びを深めていくのです。
調理をする(Do③)
準備が終わったら実際に調理を行っていきます。
調べた作り方の通りに手際よくできるでしょうか。
最初はなかなか難しいものでしょう。
時間を意識しつつ丁寧に行わないとおいしいものができ上がりません。
親は手助けしたくなるかと思いますが、ぐっと我慢。
子供から援助要求があったらさりげなく手を添えてあげる程度にしましょう。
「困ったときにはお手伝いするからね。」と言ってあとは信頼して見守ってあげることが大切です。
安全管理にだけは気を付けてくださいね。
さぁ、バタバタしながらも何とかでき上がった料理、あとは実食です。
食べる(Check①)
評価の方法は分かりやすいですね。
実際にできあがったものを食べてみて、納得するできになっているかどうか確かめてみればよいのです。
料理の優れている点は、評価がしやすいところにあると考えています。
通常の学習などではなかなか評価の観点を定めたり、どのように見取ったりするのか難しいところがありますが、料理は作業の工程も明確ですし、何より食べた時の味ではっきりと自己評価することができます。
評価、と書くと堅苦しいですが、家族みんなで味わいながら会話をすることが大切だと思います。
片付けと振り返り(Check②)
さぁ、調理は食べて終わりではありませんよね。
最後の片付けまでしっかりと完了してこそ調理をやりきったといえます。
しっかりと片付けが終わるところまで見守ってあげましょう。
片付ける時にも、洗剤の量や洗い方など、考えることはたくさんあります。
全ての家事が子供の成長につながっていくのです。
台所が元の状態に戻ったら、今回の計画⇒買い出し⇒調理⇒片付けの中でよかったところをたくさんほめてあげましょう。
もしどうしても気になるところがあったとしたら、1つだけ伝えるようにしてください。
あとはとにかくほめることが大切です。
反省は子供自身から出るのがベストです。
また次の土曜日に挑戦する(Action)
振り返りが終わって一段落したら、次はどのような計画を立てるか考えてみましょう。
これは別に毎週強制する必要はありません。
負担になりすぎない範囲で積み重ねていければいいと思います。
次に取り組む時には、今回の経験を生かしてステップアップしていけるといいですね。
まとめ:問題解決学習はPDCAサイクルで取り組む
ここまで説明してきた調理を例にした問題解決学習は、PDCAサイクルで進めていくものです。
PDCAサイクルとは、Plan(計画)⇒Do(実行)⇒Check(評価)⇒Action(改善)の流れで業務改善などを行う、ビジネスでも取り入れられている考え方です。
つまり、家庭内で早い段階からこのサイクルに慣れておくことで、将来社会に出た時に自然とその問題解決の力を身に付けた人材となるのです。
そんな人材になれれば社会でバリバリ活躍できることでしょう。
ぜひ、楽しむことを忘れずに、チャレンジしてみてください。
第2回の記事では、もう一つのテーマである「旅行」を題材にした問題解決学習を紹介しますので、楽しみにしていてくださいね。
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