子供の自立を促す6つの方法
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子供が大人へと自立していくことは、子供に関わる全ての大人が願っていることです。
しかし、そう願っていながらもなかなかうまくいっていないのが現実です。
読者のみなさんの中にも、自立してほしいけどどうしたらいいか分からない、という悩みをおもちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
子供が自立していくためには、子供たちが自分で物事に取り組み、自分自身の問題に向き合い、失敗や間違いから学んでいくことが必要です。
そのために親はどんな手助けができるのか。
今回は6つの方法を紹介します。
目次
①子供自身が選択する機会を増やす
ささいなことであっても子供が自分自身で物事を選択することは、自分の生活を自分でコントロールした、という機会を1つ得たことになります。
この選択を積み重ねることで、自己選択のスキルを身に付け、将来、様々な状況において、物事を自分の頭で考え、判断し、行動する力へとつながっていくのです。
選択させることは、最初はほんのささいなことで構いません。
また、子供にとってやりたくない行動を促すとき、選択肢を示して子供自身に選ばせることで、不満が収まり、納得して行動できるようになる効果もあります。
<選択肢のない例>
<選択肢のある例>
このようにスムーズに行動できるようになるのです。
ちなみに、最初は二つの選択肢を示して選ばせるのが好ましいです。
ですが、ある程度経験を積んで慣れてきた後や、どうしても子供に選択肢を与えるのが受け入れられない方はレベルアップした方法を試すのがよいでしょう。
それは、子供の考えたやり方を選ぶように導くことです。
“ここまではいいよ”という大枠のルールを決め、その中で子供自身に選択肢を考えさせるのです。
例えば、先ほどのやり取りの場合、以下のようになります。
このように、子供が自分で選び、行動する機会を確保してあげることが大切なのです。
②「簡単だからやってごらん」を使わない
子供が何かに挑戦するとき、なかなか一歩を踏み出すことができないことはよくあることです。
そんな時、親はつい、「簡単だからやってごらん。」という言葉をついつい使ってしまいます。
しかし、これでは子供の自立心を育てることはできません。
「簡単だから」と言われて取り組んだものに対して、子供は達成感や成就感を感じることが難しいからです。
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せっかく挑戦してできたとしても、「簡単なことだからできて当たり前」となってしまうのです。
さらに、もしできなかったときには、「簡単なこともできなかった」ということになってしまいます。
そうならないためには、「難しいけれど、○○するとうまくいくかもしれないよ」という言葉かけに変えることが必要です。
難しいということを伝えることで、それを乗り越えた時、子供は大きな達成感を感じることができます。
もし失敗しても、難しいものだったから、と納得しやすいものです。
「○○するとうまいくかもしれないよ」というのは、子供の自立を促しつつ、支援を行う言葉かけの方法です。
「こうやってやるんだよ」と伝えたり、親自らが手を出したりしてしまっては、結局親の手柄となり、子供の自立心を伸ばすことができません。
また、「うまくいくよ」ではなく、「うまくいくかもしれないよ」というのも重要です。
「うまくいくよ」と言われたのに失敗すると、子供は自分を責めます。
「うまくいくかもしれないよ。」であれば、失敗してもそれは仕方のないことだと割り切ることができるのです。
③質問攻めにしない
家庭で子供と話をする時に、何を聞いても「別に」「わかんない」「何も」と返事が返ってくることはよくありませんか?
このようなやり取りが行われている場合、親は質問攻めにしていないか振り返る必要があります。
親としては、子供と少しでもコミュニケーションを図ろうという気持ちから、よかれと思って質問しているのですが、残念なことに逆効果になってしまっているのです。
親の質問が子供にとってプレッシャーとなることを、もっと親は認識しなければならないのです。
例えば、「学校は楽しかった?」という質問。こういった質問をされた子供は、「学校が楽しくなかったと答えたら悪いこと。」という誤った認識をしてしまいます。別に学校が楽しくなければいけないということはありませんよね。
子供は親のプレッシャーから逃げるために、「別に」「何も」という返事でごまかすのです。
これからは質問攻めにするのではなく、いつでも話してOKの態度を示して待つようにしましょう。
「あなたが話す気になったらいつでも話を聞かせてね。」
この一言を伝えるだけで、子供との関係がグッとうまくいくようになるでしょう。
④子供の質問にあわてて答えない
親は全ての質問に正しく答える必要はありません。
むしろ、いつでも正しい答えを与えていては、子供が自分で考えることを放棄してしまう恐れさえあるのです。
子供が、「どうして○○なの?」と尋ねてきたときには、「あなたはどう思う?」と返すようにしましょう。
子供は素晴らしい疑問をもっています。その疑問にいつも正しい答えを与えたり、子供の思考を阻害するような返答をしていたりすると、子供は疑問をもつことをやめてしまいます。
子供の疑問は時として、偉大な発明家のアイデアに匹敵するほどの創造性を秘めているものです。
子供が疑問をもったときには成長のチャンスと捉え、じっくりと考えるようにしましょう。
ただ、このときに大切なことは、「大人も一緒に考える」ことです。
常に「考えてごらん」で放置では、子供も嫌気がさしてしまいます。
「それは素晴らしい疑問だね。一緒に考えてみよう。」
という言葉をかけることで、子供の思考力は磨かれていくのです。
⑤全ての出来事を家庭で完結させない
傷の手当、調べ物、勉強など、子供の身近にある様々な出来事に対して、全て家庭で対応しきらないことは大切なことです。
家庭でなんでもできることを学習してしまうと、家庭に依存するようになってしまいます。
傷の手当は保健室や病院、調べ物は図書館、勉強は学校や塾など、それぞれに素晴らしい情報が眠っていることを教えてあげることが大切です。
専門家からの情報は信頼に値するものであるとともに、子供にとっても納得できるものになります。
大人になっても活用できるスキルですから、恐がることなく家庭外に冒険する機会を作りましょう。
⑥子供の希望や願いを共有する
子供はたくさんの夢や希望をもっています。
そして、空想の世界を楽しんでいます。
親として大切なことは、子供の空想を壊さないことです。
子供の願いを頭ごなしに否定しては、自己を認め、自立を促す姿へとつなげていくことはできません。
子供の夢に付き合うことは、子供に生きる希望をもたせることになります。
どんなに無謀と思える夢であっても、年齢を重ねるにつれ、現実的に考えることができるようになります。
それで叶えられると思う夢であれば、その夢に向かって一生懸命に努力を積み重ねる子供になります。
もし難しいと感じたとしても、それまで頑張ってきた経験は次に生かされていくのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
子供の自立心を育てるために大切なことは、子供を一人の人間として尊重することです。
決して親のエゴを押し付けてはいけないのです。
そのことをいつも頭の片隅に置きながら、一日一日を子供と過ごしていきたいものですね。
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