ほめるは”1秒”しかるは”3秒”
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みなさんはお子さんをどのようにほめたりしかったりしていますか?
↑のようなほめ方やしかり方をしている自覚がある方は要注意です。
お子さんと信頼関係を築くのが難しくなる黄色信号状態だと思ってください。
今日は正しいほめ方としかり方について紹介します。
適切なほめ方としかり方を身に付けて、あなたもお子さんもハッピーな毎日を想像してみてください。
お互いに気持ちよく過ごせそうではありませんか?
目次
1秒以内に”ほめる”
まずはほめることについて。
お子さんの心に響くほめ方のコツは、”できるだけ早くほめる”ことです。
1秒以内が望ましいですが、最初は2~3秒時間がかかってしまうかもしれません。
とにかく、口に出して練習をすることが大切です。
大切なのは待たずにほめること。
「あと5問で算数のプリントが終わるから、それが終わったらほめよう。」ではダメなのです。
「あと5問のところまでできたなんてすごいね。字も丁寧でグッドだよ。」
このように、とにかく今の良い姿をほめてあげなければいけないのです。
待ってほめようとすると、せっかくほめることができるチャンスをみすみす逃してしまうかもしれないのです。
先ほどの例でいくと、「あと5問」終わったらほめようとしていたところ、「あと2問」のところでお子さんが取り組むのをやめてしまいました。
そうすると、結果だけ見れば、「あと2問」残してやめてしまった、となりほめることができないのです。
ほめられるチャンスが来た時にはすかさずほめることが重要なのです。
ほめ言葉、何個もっていますか?
ほめるといっても、毎回「すごいね」の繰り返しではさすがにお子さんに見透かされてしまいます。
さぁ、ここであなたが普段から使っている、あるいは使えそうなほめ言葉を考えてみましょう。
最低10個は思いつくといいですがどうでしょうか?
いかがでしたでしょうか?
「すてき」
「グレート」
「すばらしい」
「いいね」
「かっこいい」
「かわいい」
「やったね」
「すごいね」
「がんばったね」
「さすが」
私がざっと思いつく10個を挙げてみるとこのような言葉が出てきました。
1秒以内にほめるとなると、これらの言葉が瞬間的に口から出るようにならなければなりません。
つまり、毎日意識してほめ言葉を心に留めておく必要があるのです。
CMやテレビ、街中の広告などでもどんな「ほめ言葉」があるか探してみてください。
「お、いいな」と思ったものはどんどん使うようにしていきましょう。
ほめ言葉のバリエーションを増やせば増やすほど、あなたはもっとたくさんのほめ言葉を使いたくなるし、お子さんも、もっとたくさんのほめ言葉を聞きたくなります。
「あなたもハッピー、子供もハッピー」という良い循環である”ほめほめスパイラル”が生まれるのです。
大切なのはとにかく「口に出す」こと
前半でも述べましたが、この”ほめほめスパイラル”を生み出すためには、1にも2にも「口に出す」ということが大切です。
自分の心に留まった「ほめ言葉」はどんどん使ってみてください。
使ってみることで、自分のほめ言葉として獲得することができるのです。
また、たくさん口に出すことで、そのほめ言葉は伝染していきます。もちろん良い意味です。
そのほめ言葉のシャワーを浴びて育ったお子さんもほめ言葉を使うようになりますし、同じ環境でその言葉を耳にしているお父さん(お母さん)も自然とほめ言葉を使うようになっていくのです。
すると、家庭全体がほめ言葉のシャワーで包まれ、家族の絆が深まります。
そうして、親子の強い信頼関係が育まれていくのです。
3秒待ってから”しかる”
私たちが一番受け入れがたい”しかられ方”って何だと思いますか?
自分が今までしかられた経験を振り返って考えてみてください。
老いも若きも男も女も、いつの時代も最も受け入れがたいしかられ方、というのは”感情的にしかられる”ことです。
怒鳴る、罵声を浴びせる、いつまでもしかる・・・。
これは、やるだけムダの意味ないしかり方です。
しかる時に最もNGなことは「感情的になる」ことなのです。
さて、今までのあなたのしかり方はどうでしょうか?
感情的にしかっていたことはありませんか?
お子さんとの関係を壊さないために、冷静にしかる技術を身につけましょう。
そのために必要なのが「3秒待つ」ということなのです。
3秒待つための技術
言葉で書くと実に簡単そうに見える「3秒待つ」という技術ですが、実は大変難しいことなのです。
なぜなら、私たちがしかろうとする時というのは大体自分の思い通りに事が進んでいない時。
そのような時には、人は自然と感情的になりやすいものだからです。
これも、ほめるときと同様、練習をすることが必要になります。
まずは声に出して「1・2・3」と数えてからしかる。
次は、指で「1・2・3」と数えてからしかる。
最後は、心の中で「1・2・3」と数えてからしかる。
各段階をマスターしたら次の段階へ、と進んでいくことで着実に冷静にしかる技術を身に付けることができるでしょう。
3秒待つことで、子供がそれを故意で行ったのか、あるいは偶然なのかの判断もすることができます。
例えば、コップを倒して飲み物をこぼしてしまった場合、その3秒間のクールダウンと観察で、面白がってわざと倒したのか、何かに引っかかって誤って倒してしまったのかが見えてきます。
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すると、親であるあなたも冷静に対処することができるようになるのです。
感情的にしかれば子供も感情的になります。
すると、正論や理屈からかけ離れた意味のないやり取りをする結果を招いてしまうのです。
また、感情的にしかられることに対して子供は慣れていきます。
すると、しかる技術を身に付けていない親はどうするか。
その慣れを越えるような強さでしかるしかないのです。
必然的にしかりはエスカレートしていき、より強い怒鳴り声、あるいは体罰や虐待へと発展していってしまうのです。
親と子の心の健康を守るためにも、しかる技術は必須といえるでしょう。
大切なのは、親であるあなた自身の心も守ることです。
ちなみに、命の危険がある場合など、緊急を要する場合には、3秒待っている時間はありませんので、すぐに対応するようにしましょう。
それ以外の場面では、冷静にしかることを意識しましょう。
まとめ
<ほめ方のポイント>
・1秒以内にほめる。
・たくさんのほめ言葉を用意する。
・とにかく口に出す。
・「ここまでできたらほめる」ではなく、「ここまでできたことをほめる」
<しかり方のポイント>
・3秒待ってからしかる。
・まずは声に出す。次に指。最後に心の中、の順で3秒待つ練習をする。
・3秒の間に(①自分の心のクールダウン②状況の観察)を行う。
さらに詳しくほめ方やしかり方を知りたい方は以下の本が参考になりますのでお手にとってみてください。
(あとがき)
ほめ方とかしかり方って、とっても大切なことだと思うのですが、意外なほど学ぶ機会がありませんよね。
中にはセンスとか性格と割り切って諦めてしまっている方もいらっしゃいます。
ここで声を大にして伝えたいことは、ほめ方やしかり方は技術でしかありません。
なので、自転車のこぎ方や包丁の使い方と同じように、誰でも身に付けられるものなのです。
そのことをもっとたくさんの方に知ってもらえたら嬉しいなあと思います。
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