子供の行動が変わるたった一つの言葉かけ
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何度言っても同じことを繰り返す。
何回しかってもこりない・・・。
いくら注意しても走るのをやめない。
ふざけるのをやめない。
遊び続ける・・・。
これらは、子育て中の多くの親に共通する悩みです。
注意しても言うことを聞かない子供たち。
一体どうして言うことを聞かないの!?とうんざい・・・。
でもこれ、あなたの言葉かけが間違っているとしていたらどうでしょう?
「もう〇〇をやめなさい!」
この言葉を繰り返してばかりでは、子供は言うことを聞いてくれないのです。
今日は、子供の行動が変わるたった一つの言葉かけについて学んでいきましょう。
目次
「〇〇をやめなさい!」はもう古い?
「いい加減ゲームをやめなさい!」
「ふざけるのをやめなさい!」
「もう遊びは終わりにしなさい!」
これらは、子育て中の親が子供に注意するときによく発する言葉です。
家庭内や公園などでもよく聞こえてくる言葉でしょう。
聞き分けのいい子はこの言葉でも今やっていることをやめて行動することができるのでしょうが、
なかなかうまくいかないことも多いでしょう。
では、それはいったいなぜなのか?
実は、「〇〇をやめなさい」という言葉には、次の行動への促しが含まれていないのです。
「〇〇をやめなさい」と言われた時の子供の思考は以下のようになっているのです。
親「ゲームをやめなさい!」
子(もっとやっていたいなあ。それに、次に何すればいいか分かんないし・・・まだゲームやろっと)
親「いつまでやっているの!!やめなさいって言ったでしょ!!」
子(怒られた・・・もういやだ!!)
このように、子供は何をすればいいのか分からないまま怒られたことに不満を感じ、言うことを聞かなくなったりかんしゃくを起こしたりしてしまうのです。
先を見通して行動するのが苦手な子供の場合はなおさら顕著にあらわれます。
つまり、「やめなさい!」としか言わない場合、悪いのは子供ではなく親の方なのです。
「〇〇をしようね」と望ましい行動を促す
では、どうすれば子供が言うことを聞く=場に合った行動ができるのでしょうか?
それは、「〇〇をしょうね」と望ましい行動を促すことです。
「走るのをやめなさい!」は「歩こうね」へ、
「遊ぶのをやめなさい」は「片付けをしようね」
否定的表現をやめて、肯定的表現に言い換えるのです。
こうすることで、以下のようなメリットがあります。
①代替行動を示すことで、子供が次に何をすべきか明確になる
「やめなさい」では次に何をすればいいか分からなかった子供たちが、
「~しよう」と言われることで、見通しをもつことができます。
「次は〇〇をすればいいんだ」と理解することで、スムーズに次の行動へと
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写ることができるようになるのです。
そうはいっても、まだゲームをしたくてやめられない子もいるでしょう。
そんな時は、時間を約束すればいいのです。
次の行動を明確に示しているので、いつその行動に移るか時間を約束することができるようになります。
すぐにやめられない場合には、行動を示した後、「いつそれをやるか?」という時間を約束して
実行に移せるようにしてあげればいいのです。
やめさせるだけではなく、次にやるべき「代替行動」を明確にすることで、子供の動きをスムーズに
促すメリットがあるのです。
②肯定的表現で伝えることで、表現がやわらかくなる
次に、肯定的表現に変わることによって、使う言葉や伝え方が変わります。
「やめなさい:という否定的表現では、どうしても怒りや非難のニュアンスが強くなりがちですが、
「~しようね」という肯定的表現にかわると、やわらかく伝えることができるようになります。
人間、大人も子供も怒られるような言い方に対しては、身構えて受け入れにくくなってしまうものです。
結果として行う動作は同じでも、「やめなさい」よりも、「~しようね」と言われた方が素直に
受け取って行動することができるようになるのです。
この伝え方は子供に限らず、どの年代に対しても有効ですので、仕事や家庭の円滑な人間関係形成にも
一役買ってくれることでしょう。
いつでも、どこでも、肯定的表現で物事を伝えられるスキルは、身に付けておくととても役に立つものです。
子育てに限らず様々な場面で活用されている「肯定的表現」
肯定的表現は全年齢の方に有効と書きましたが、実は私たちの身近なところでも活用されています。
例えば、駅やデパートなどの公共トイレ。
「いつもキレイにご利用いただきありがとうございます。」
という張り紙をよく目にします。
このように書かれていると、自然と「キレイに利用しよう」と無意識のうちにその行動をするようになるのです。
また、カフェやレストランなどで時々見かけますが、
「長時間のご利用はご遠慮ください。」
と書かれていると何となく追い出そうとしている感じがしますが、
「譲り合ってご利用ください。」
だと、あまり不快な感じを受けませんよね。
このように、肯定的表現には、受け取る相手の不快感を減らし、望ましい行動へ導く力があるのです。
また、ある中学校では、
「廊下は走らない」という張り紙を
「廊下は右側を歩きましょう。」という張り紙に変更したところ、
廊下を走る生徒がほとんどいなくなったという効果があったそうです。
人間関係を円滑にし、望ましい行動に導くことができるたった一つの言葉かけ。
それは、「肯定的表現」で相手に伝えることです。
ぜひ、子育て等に悩んでいる方は、この肯定的表現で相手に思いや考えを伝えてみてください。
※余談ですが、「駆け込み乗車はおやめください。」も、「ゆっくりと歩いてご乗車してください。」とかに変えてみてもいいのかな、と思うときがあります。
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